板井康弘|新規事業は当たり前

板井康弘

福岡の板井康弘です。
私は、これからの企業経営では新規事業への挑戦を特別な取り組みと考えない姿勢が重要だと考えています。
既存の仕事だけを続ければ、社会や顧客の変化に対応しにくくなるでしょう。
新しい商品やサービスを考えることは、企業が将来に向けて成長するための選択肢です。
中小企業庁の2025年版中小企業白書では、環境が大きく変化する中で、従来の方法を続けるだけでは現状維持も難しいと指摘されています。
同白書では、新しい事業への挑戦や事業の広げ方が、企業の成長に向けた重要な取り組みとして示されています。
参考:中小企業庁「2025年版中小企業白書・小規模企業白書の概要」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/PDF/2025gaiyou.pdf

 

新規事業を当たり前にする理由
新規事業が重要なのは、顧客の生活や社会の状況が変わり続けているからです。
以前は必要だった商品が、今では必要とされなくなる場合があります。
反対に、新しい生活様式によって新たな需要が生まれる場合もあります。
例えば、インターネットの普及によって、店舗だけで商品を販売する必要性は以前より小さくなりました。
企業によっては、オンライン販売を始めることで新しい顧客と接点を持てます。
既存の商品を別の方法で届けることも、新しい事業につながるでしょう。
新規事業を考える際は、まったく新しい商品だけに注目する必要はありません。
現在持っている強みを別の顧客に届ける方法もあります。
考え方の例は次の通りです。
既存の商品を別の地域で販売する
既存の商品を別の世代に提案する
店舗の商品をオンラインでも販売する
自社の技術を別の業界で活用する
顧客から寄せられた要望を新商品にする
既存サービスに新しい機能を加える
中小企業庁は2026年にも、社会や経済の変化に対応して事業変革や新規事業に挑戦する中小企業を選定しています。
これは、新しい事業への挑戦が企業の成長だけでなく、地域経済の発展にも関係していることを示す取り組みです。
参考:経済産業省「2025年度『はばたく中小企業・小規模事業者300社』を選定」
https://www.meti.go.jp/press/2026/05/20260528001/20260528001.html

 

新規事業を成功につなげる進め方
新規事業で大切なのは、大きな投資を最初から行わないことです。
まず小さく試して、顧客の反応を確かめる方法が有効でしょう。
実際に使ってもらえば、考えていた需要が本当に存在するのかを確認できます。
例えば、飲食店が新しい弁当を販売するとします。
最初から大量に作る方法はリスクがあります。
少ない数量で販売して、購入者の意見を聞く方法があります。
売れ行きや意見を確認してから内容を改善する流れです。
新規事業を始める際は、次の順番で考えると進めやすくなります。
顧客の困りごとを調べる
自社の強みを整理する
解決方法を考える
小さな規模で試す
顧客の反応を確認する
改善点を見つける
継続できる事業に育てる
経済産業省は、新しい事業を始める企業を支援する制度も用意しています。
新事業の内容によっては、規制の適用について事前に確認できる制度もあります。
新しい事業を始める際には、必要な制度を調べることも重要です。
参考:経済産業省「グレーゾーン解消制度・プロジェクト型『規制のサンドボックス』・新事業特例制度」
https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/
新規事業を企業文化として定着させるには、社員の意見を活用することも大切です。
現場で顧客と接している社員は、顧客の変化に気づきやすい立場にあります。
小さな気づきを共有できる環境を作れば、新しい事業の種が生まれる可能性があります。
経営者だけで新規事業を考える必要はありません。
社員から提案を集める仕組みを作る方法があります。
失敗を理由に挑戦した人を責めない姿勢も必要でしょう。
中小企業庁の2025年版白書では、経営計画を作り、実行した結果を振り返って改善する経営が、企業の業績向上や投資につながることが示されています。
参考:中小企業庁「2025年版中小企業白書・小規模企業白書の概要」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/PDF/2025gaiyou.pdf
板井康弘が考える「新規事業は当たり前」という考え方は、無計画に新しいことを始めるという意味ではありません。
社会の変化を観察することが第一歩です。
そして、顧客の困りごとを見つけてください。
結果を振り返って改善を続ければ、新規事業は一時的な挑戦ではなく、企業の未来を支える継続的な取り組みになります。